記念講演について(9/9(土))
演題:
「アメリカの文化戦争:宗教的価値観と表現の自由との衝突」


講演者:
同志社大学 木谷佳楠 先生

概要:
アメリカでは、合衆国憲法修正第1条において規定されているように、信教・言論・報道の自由が認められています。しかしその「自由の国」アメリカ合衆国において、キリスト教的価値観をアメリカ文化に反映させることを求める勢力と、それに対して表現の自由を求める勢力との緊張関係は、建国以来常に存在してきました。やがて1990年代に入ると、この価値観の対立は現代にまで続く文化戦争へと発展しました。本講演では、この文化戦争を軸に、アメリカ文化の中でも特に映画と書物に対する宗教的検閲と、それに抵抗する勢力との相克についてご紹介したいと思います。

講師紹介:
日本学術振興会特別研究員(PD)を経て現在同志社大学神学部助教。専門は国内向けには文化と神学、国外向けには移民の宗教活動やアジアのキリスト教、エキュメニズムなど。日本基督教団の牧師として、アジアキリスト教協議会(CCA)や世界教会協議会(WCC)、アジア神学者会議(CATS)で日本代表の委員として活動している。