人生、ここにあり！
　　2008年　イタリア　監督：ジュリオ・マンフレドニア

　　上映期間等はMovie Walker をご覧ください。

　イタリアでは１９７８年にバザーリア法が成立して、精神病患者を病院に閉じ込めないで、地域で自立を目指す方針になり、所謂精神病院が無くなりました。
（正確に知るには バザリーア法を調べて下さい）この映画は1983年のミラノが舞台です。　労働組合員の ネッロはある日、共同組合１８０に派遣されます。　
共同組合１８０は病院に附属している、精神病患者の共同組合です。そこでは自立を目指して封筒の切手貼りの仕事をやっています。様々な症状の人たちが作業をやっています。
　ネッロは精神病の知識は全くありません。ネッロはやりがいのある仕事をしようと組合員（患者）に提案します。　一人一人に組合員として意見を聞きます。
夫々の発言の中から、床の板張りが決まりました。それを決めて行く過程などとても興味深かったです。　皆が無気力になるのが、投薬量のせいとわかると院長に掛け合って、量を減らします。　板張りの仕事は順調に行きます。　
張り合わせが芸術的で好評です。　それでも、患者達にも悩みがあります。そんな中で 注文主の女性に恋愛感情をもった患者が死を選びます、大きな試練でした。　一度得た物は残ります。地域の中で自分達に適した仕事を見出した彼等は元の無気力の「切手貼り」に戻らないまさに「人生、ここにあり！」です。