大学図書館では「ラーニング・コモンズ」が大きな話題となっています。図書館内で自 由に会話のできるスペース、パソコン等の設備が充実している場所、学習に関するサポー トが受けられる場所など、場としての図書館のあり方について考える契機となっています。 施設の耐震改修等を機会に、このような場所を図書館に設置しようと考える図書館もでて きているようです。 図書館の施設と利用者サービスのあり方を再確認する必要がありそうです。利用者にと って役に立つ図書館とは、どのような「場」なのか?「場としての図書館のあり方」を 考えるためには、できるだけ多くの図書館を見学していくことも必要でしょう。 今年度の近畿4支部新春合同例会では、田原市図書館館長の森下芳則氏に図書館施設と 利用者サービスとの関係についてご講演いただきます。利用者層、利用する資料、必要な 設備など、公共図書館と大学図書館のサービス内容には異なる点もありますが、同じ図書 館として共通する点もあります。公共図書館でおこなわれている利用者サービスとそれを 支えている図書館施設・設備等の工夫などを事例を交えてご紹介いただくことにより、大 学図書館のサービス内容と施設のあり方を考え直すための新しい見かた、視点、ヒントが 得られるものと思います。